2018年1月27日土曜日

RFH市場の2017年売上高

RFH市場の2017年の売上高は47億ユーロで、前年比1.2%増となった。

売上高が増加した主な背景は、花き商品の単価が上がったため。平均単価は3.9%高くなり、入荷量は1.8%減少した。RFH市場が取り扱った商品数は120億。

切り花の売上高は27億ユーロで、前年比0.4%増。一方、入荷量は2%減少した。
ガーデン向け商品の売上高は3億9千5百万ユーロで、前年比7.1%の増加。こちらも入荷量は2.5%減となった。
室内向け鉢物の売上高は、前年比1.1%増の16億ユーロとなった。入荷量は前年よりも0.7%増え、平均価格も前年より0.4%高かった。

2017年は、生産者とRFH市場の顧客間で直接販売への移行が目立った。競り(クロック)から直接取引に移った割合は3.7%で、この数字は2016年の時の割合(1.9%)よりも大きい。
2017年の全売上高の販売方法の内訳は、43.7%がクロック経由、56.3%は直接販売となった。

1月25日 Greenityなど

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直接取引が増えて、クロックが無くなる(かも)という話をもう何年も前に聞いた記憶がありますが、両者の割合はあまり変わっていません。なので、昨年の3.7%はなかなか大きな動きかと思います。数字の内訳は鉢物なのか、切り花なのかも気になるところ。クロックが相場を決めると言われてきたけれど、今年はどうなるのでしょうか。


先日、球根関連機材の展示会に行ってきました。大きな滑り台みたいな掘り上げ用コンベアー。オランダではこのサイズは2台使われているそうです。思わず登りたくなりました。。

2018年1月22日月曜日

2017年の農産物の輸出額、過去最高に


中央統計局とワーヘニンゲン大学経済研究所が発表した暫定数値によると、2017年の農産物の輸出額は917億ユーロとなり、最高額の記録を更新した。この額は前年(2016年)比の7%増。この他、農業機械や化学肥料、農薬などの農業関連商品の輸出額は91億ユーロなった。

主な輸出先はドイツ、ベルギー、イギリス、フランス。人気の農産物はジャガイモ、野菜、果物で、2017年はこれら品目の合計が輸出額の13%を占めた。花き商品は輸出額の約10%となった。
農産物の輸出は、オランダ経済に440億ユーロの利益をもたらした。そのうちの405億ユーロはオランダで生産された商品、35億ユーロは他国からの原料をオランダで加工した商品である。農業関連商品も加えると、480億ユーロの利益となる。
「輸出額の増加は、オランダ農業の強さを物語っている。少なくとも、確かな知識とイノヴェーション力が大変に重要。オランダの進歩した農業技術は、世界の様々な変化に貢献出来、同時に我々の輸出国としての立場を確かなものとしている。これらの知識を輸出する事はますます重要になるだろう。」と農業・自然・食品品質省の大臣は語った。

1月19日 Greenity

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アメリカに次いで、農産物輸出額2位のオランダ。
小さな国なんですが。





2018年1月15日月曜日

市場12月の売り上げは5%の減少

2017年12月4日ー31日(4週分)のRFH市場の花き入荷量は、前年同期比で5%のマイナスとなった。そのため売り上げ高も5%減少し、3億3百万ユーロとなった。

平均価格はほぼ昨年並み。12月のこの期間、オランダは厳しい冬の天候に見舞われたため、多くのヨーロッパ諸国への販売に影響が出た。幸い、悪天候は数日で終わり、その後は滞ることなくクリスマス向け販売が伸びた。
2017年の累計売上高は、前年比1%の伸びとなった。入荷量は2%減少したが、平均価格は3%上昇した。

また12月の4週間は、切り花、鉢物、ガーデン用の全てで直接取引の割合が増えた。2017年全体では53.5%となり、2016年の51.4%を上回った。

輸出先ではロシアの伸びが圧倒的で、11月には前年比55%増となった。この他、チェコ、ノルウェーも大幅に伸びた。イギリスへの売上高は横ばいだったが、調査ではイギリスの消費者信頼感指数は低下傾向が続いている。

2018年1月12日 Greenity


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輸出業者協会のサイトによると、輸出高は今年初めて60億ユーロを超えたそうです。
世界120か国以上へオランダから花を輸出しているとのこと。大手輸出業者のオフィスに旧東欧諸国の言語が話せるスタッフがいるのは、今や普通の風景になりました。昔は日本語の人もいたんですけど。



知り合いに女の子が生まれて、お祝いに振る舞われたオランダの伝統的な食べ物、ブスハウト・メット・マウス。
ラスクにバターを塗って、砂糖でコーティングしたアニスの実を振りかけたもの。
初めて食べた時にはアニスの味とカリカリ感に抵抗があったのですが、先日超久しぶりに頂いたら、懐かしくて美味しかった(笑)。最近はとんと減ったおめでとうのお裾分け、嬉しかったです。



2018年1月12日金曜日

鉢物アジサイの効用

ライデン市にある民間研究所の調査によると、室内向けの鉢物アジサイは、健康な室内環境を促進することが分かった。
アジサイの強い蒸散作用によって、室内の湿度が快適な状態に保たれるため、肌の乾燥や頭痛、目の乾きなどが軽減される。また、家の住人はインテリアとしてのアジサイを眺めて、良い気分になる。

研究結果によると、他の室内向けの鉢物植物では、室内の湿度を適正に保つ程の蒸散が見られなかった。計算では、室内湿度30%の環境に9鉢のアジサイを4時間置くと、健康湿度範囲と言われる40%に上昇する。

D教授は、「健康な室内環境のためには、高めの湿度が望まれます。少なくとも、2鉢のアジサイが住空間にあれば湿度アップの助けになるでしょう。もちろん、もっと沢山アジサイがあれば空気中の相対湿度は上がりますから、さらに良いと思います。」と語った。

室内の健康的な相対湿度は40~60%とされている。寒い時期は、この割合はかなり低くなる。換気をしっかり行っても、外の空気も乾いているので十分ではない。その結果、頭痛、乾き目、肌の乾燥、気力減退などの症状に悩まされる。

2018年11月11日 Greenity

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遠まわし(⁈)に、冬の乾燥する時期にこそ室内にアジサイの鉢を置きましょう、って言われても、夏の花鉢だと思っていたので、ガーデンセンターを意識して見たことがありませんでした。売ってるのかな?
アジサイは水を切らしてはいけないと経験として知ってはいても、こういう研究結果を読むと、ちゃんと数字にしてすごいなと思います。

風邪をひいてのどが痛くなったら、鉢物アジサイを買って枕元に置いてみよう。


これは切り花アジサイ。昨年は随分と遅い時期までフレッシュカラーが出回りました。



2018年1月10日水曜日

市場のゴミのリサイクル率、88%を目標に

RFH市場は、自社の二酸化炭素の排出量を出来るだけ減らすよう、資源の再利用に努力している。2017年のごみのリサイクル率は81%だったが、今年、これを数年で88%に上げる目標を掲げた。リサイクル会社との協力を進める。

持続可能な環境で生産された花き商品への需要は高まっている。FSI(持続可能な花き商品推進協会)は、2020年までに会員によって生産された/流通している花き商品の90%を持続可能なものとする目標を掲げている。RFH市場は昨年、「皆で持続性と透明性を進めよう」マニフェストに署名した。市場は、5回の生産者ミーティングを企画し、持続可能性を議題にした話し合いを行った。
ほとんどの生産者にとって、これが意味するところは、MPS-GAPやグローバルGAPを取得するということであり、2017年には何十社かがMPSに申請した。市場は2018年も引き続き、生産者と流通業者との協力作業を続けていくつもりだ。

2018年1月6日 Nieuwe oogst

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昨夜の全国ニュースで、今年から中国が外国からのリサイクル用プラスチックごみを買わないというのを見ました。ヨーロッパ全体から出る半分が中国へ行っていたそうです。驚きました。


綺麗なところだけ見ていたい。。。


2018年1月9日火曜日

切り花ヒヤシンスとチャリティー

切り花ヒヤシンス生産者とナショナルAYA’若年層とがん’(若年層がん患者支援団体)は、1月12日にオランダ各地の病院で、成人(若年層)のがん患者を支援するチャリティー活動を行う。今年で4回目。

チャリティーは、RFH 市場で台車一台分の競りで始まり、9時30分からは支援団体と繋がりのある13の病院が中心となり、15か所で切り花ヒヤシンスの販売を行う。

若年層でもがんにかかる事は、あまり知られていない。この支援活動は、対象年齢層のケアをより良くし、がんにかかっても生活が満ち足りるようにするのが目的である。

ヒヤシンス生産者団体とRFH市場は、2015年にナショナルAYA’若年層とがん’協会と繋がる機会があり、それ以来切り花ヒヤシンスを提供してきた。今年も販売用に5千束余のヒヤシンスを提供する。
市場の他、輸送会社、包装資材会社、プロモーション会社などが、この活動を支援する。花の販売には、関係団体以外のボランティアも参加する。
オランダでは、毎年2700人ほどが18歳から35歳の若い年齢でがん患者となっている。

2018年1月8日 Greenity

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オランダには色々な慈善事業団体があります。
私がオランダに住み始めた頃は、地域新聞に募金週間の案内が出て、ボランティアが家を一軒一軒回って寄付を募っていました。
がん全般、乳がん、重病の子供、動物愛護、身障者、交通事故、国境なき医師団、アルツハイマー、などなど。時に、いったいあなたは何?みたいな募金が回ってきたこともありましたが、家を回って募金活動をするボランティアさんの苦労を思うと、僅かばかりでも募金したくなるものでした。
最近は、ネットで銀行振り込みなどが主流のようです。そうすると同じ団体に続けて寄付する義務みたいなものが生まれて、ちょっとやりにくい気持ちになるので、私は今でも直接渡す派です。

花き関連で有名なチャリティーは、Ride for the Roses(がん患者支援)でしょうか。
元は1997年にアメリカから始まった、ツーリングで募金を集めるチャリティーだそうですが、タイトルにバラが付いているだけあって、オランダの花き関連業者が見逃すはずは無く、スポンサー等になっています。今年で21回目だそうです。



写真は、観葉植物が部屋の空気をきれいにする、というコンセプトでプロモーション展開している生産者団体。
昨年、団体の10周年を記念したチャリティーで、肺疾患基金に募金しました。

いくら募金や寄付は税金控除対象と言っても、損得勘定には厳しいオランダ人。でも、花や緑は人々がより良く暮らせる生活の一端を担うと考えると、腑に落ちます。


2018年1月8日月曜日

149種の危険外来種、庭用の植物にも

ある国際研究グループが、ヨーロッパ内に生育・生息する危険外来種リストを発表した。
研究者は、これら外来種の持ち込みは禁止されるべきだとしている。

リストにある外来種の数種類は、ガーデンセンターでも販売されている。花きで一番上にに記載されている品種はランタナ(Lantana camera 7位)である。この花は繁殖力が強く家畜に有毒であるため、アメリカの温暖な地域では、この花は有害植物とみなされている。しかし、栽培品種として改良されたものは、根がはびこることは無い。この他には、パンパス(Cortaderia selloana 21位)、ダンチク(Arundo odnax 42位)がリストに上がっている。
動物もリストに載っており、例えば今やオランダでも名の知れたヒトスジシマカ(Aedes albopictus)は59位である。
外来種は、その地域に天敵がいなかったり病気を運んだりするため、様々な問題を生みかねず、在来種を脅かす存在となっている。

リストに記載された149種の大半は、いわゆるEUのユニオンリストにはまだ載っていない。ヨーロッパ全体の危険外来種リストには、このうちの49種が記載されている。

研修者グループの論文、リストはこちら

Bloemisterij 1月3日


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ヨーロッパと言っても広いので、有害とは言え、北と南では同じ外来種でも危険度が違うのでは、、と言うオランダ人のコメントが付いてました。

かの有名なシーボルトは、どれだけ!?っていうくらい日本から植物をオランダに持ち帰りましたが、大丈夫だったのかしら。



昨年の初春の写真。早くクロッカス咲かないかな。あぁ寒い・・・。



2018年1月5日金曜日

チューリップデー、 ベルギーでも


2018年1月20日、ベルギー、フランドル地方の農水産物のプロモーションを手掛ける団体は、アントワープで第一回のチューリップデーを開催する。会場となる広場には10万本のフランドル産のチューリップが並べられ、参加者は20本のチューリップを球根ごと家に持ち帰ることが出来る。
会場準備は当日の朝7時からフローリストや生産者の手で行われ、13時からオープンとなる。チューリップはベルギーの生産者からの提供。

このチューリップガーデンは、オランダ、アムステルダムのダム広場で既に数年開催されているイベントから繋がったもので、会場の花の並べ方などもオランダのデザインを引き継いでいる。オランダのチューリップデーを主催しているプロモーション団体からのサポートを受け、今回の開催となった。

12月15日ベルギー

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1月の第3土曜日にアムステルダムのダム広場で開催される、イベント、ナショナルチューリップデーは、今年で7回目を迎えます。

チューリップシーズンの始まりを告げるこのイベント、用意された約20万本のチューリップを自由に摘めるとあって(本数制限はありますが)、世界約100か国から約1万7千人が訪れるほどになったそうです。

販売時期が限られている商品なのに、オランダの切り花では第3位の売上高を誇るチューリップ。生産者や卸、市場などから代表が集まってのプロモーション団体だけに、力の入れようが違いますね。

今年はベルギーのアントワープでも同日に開催されるとのこと、どんな感じになるんでしょうか。



2018年1月4日木曜日

フロリアード2022が正式認定


11月15日、フロリアードAlmere2022は、パリにてBIE(博覧会国際事務局)から正式にA1クラスの国際園芸博覧会として認定された。
この認定をもって、オランダ政府は正式に各国へ国際博覧会への出展依頼をすることが出来る。

フロリアードAlmere 2022は、オランダで開催される7回目のフロリアード。
今までのフロリアードとは違って都市部で開催され、会期後の会場は、グリーンで健全な都市型住宅区として生まれ変わる予定。
フロリアードAlmere 2022のテーマは、Growing Green Cities。
都市に人口が集中する現象は世界的に問題になっており、そのため、食料、健康な環境、グリーン、エネルギーなどへの取り組みが課題だ。
2022年のフロリアードでは、園芸には、都市部で起こるこれらの課題に取り組むための、様々な解決策があることを示したいとしている。

2017年11月15日
Rijksoverheid

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明けましておめでとうございます。
ここ数年全然更新していないブログですが、
今年こそ心を入れ替えて(!)頑張ります。

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10年に1度開催される、A1クラスの国際園芸博覧会です。
流石に10年も間が空いていると、社会の意識が変わってきて、
毎回同じと思ってやると大変に厳しい結果になるようです。
前回も前々回も大きな赤字だったので、今度こそはと思って
開催場所も内容もずいぶん考えたんだろうと思います。
会場となる市はAlmere市。アムステルダムの少し北で、干拓で出来た州にあります。
発音はアルメーアかアルメールか、悩むところです。とりあえず今は原語表記で。

各国からの出展も、純粋な展示だけでなく、商売を絡めての出展も目立ちます。
園芸博覧会で、なぜオカリナ売ってるの?みたいな。
そういえば、前回のフロリアードでは、つい好奇心で北朝鮮の絵葉書を買ってしまいました。

国それぞれ、博覧会への考え方が違うんだなぁと思います。
日本も、いっそのことミニ盆栽とか販売できればいいですね。
オランダ含むヨーロッパが、なんちゃって盆栽に席捲される前に。
都市に住む人々に、小さくて手入れの簡単な盆栽で癒しを。
日本ならではの繊細さを活かした商品開発、いけるんじゃないでしょうか。
今回のフロリアードのテーマにも合っていると思いますし。

見せるだけでななく、参加できたり、ちょっと商売したり。

あぁ妄想は広がります。。。